朝と夕とが入れ替わり、びしょ濡れの朝顔や
焦げた肌の痒みと、電燈へ向かっては返す羽根虫の
遠くへ見える山や海と、煙まみれの珈琲の
色んな事が過ぎ去って
まだここに居る安心感は
やっぱり
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ハレー彗星を発見したハレーというイギリス人は非常に秀でた才を持っていて、
皆既日食の正確な日付を計算出来たらしい。
どうせ世の人々は皆既日食を災いの兆しだとか言って騒ぐだろう。とも推算出来たから
予め皆既日食は自然現象だと説明したチラシを配って歩いたらしい。
科学である。
彼は彗星に対して
私は戻ってきたこの星を観ることは出来ない。
だがこの予言を遺したイギリス人を忘れるな。
そう言い遺したらしい。
彗星は後にそのイギリス人の名を冠し、75年に一度の周期で戻ってくる。
しかし実は太陽に近づくたびに溶けて、いずれ無くなるのだと。
エドモンド・ハレーが見た彗星と、2061年に我々が観るその彗星はどれ程違うだろう。
しかしどれ程溶けようとも、私達はハレーの見た彗星を観ていよう。
その彗星が溶けきろうとも、ハレー彗星を見ていよう。
ロマンである。
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