7月7日。
織姫と彦星が年に一度、
たった一度だけ再開を許されたロマンチックな夜。
2019年7月7日
ここは、そのお伽話とは全く関係が無い街
「SIBUYA」のお話
七夕の夜
何故か終電後の渋谷を覗いてみたくなって渋谷に向かいました。
この日は日曜日というのにごった返しの渋谷
歌う人は歌い。
迷う人は迷い
向かう人が向かう街
日が回って7月7日の深夜12時
暦ではもう7月8日になったところ
大きな交差点の信号を合図にJR渋谷駅に人が雪崩れ込みます。
終電です。
大きな交差点、駅の反対側では
とりあえず交差点まで歩いてきた人達が
変な空気でぼそぼそ喋りながら進路を決めあぐねたり
中には膝をついて説得に入る人もいます。
終電に全く気がついていない様子の人もいます。
家に帰れなくなるのでは?
0時17分
センター街にはゴミ収集車がやって来ます。
既に渋谷の街にはゴミ袋が山積み。
人々はそんな事には目もくれず
まだまだ大きな交差点は大賑わいです
手を振り見送る人々
今渋谷に来た人
交差点から引き返していく人
交差点まで行ったり来たりしてる人
その横をゴミ収集車がゆっくり進んでゆきます。
この町では肌の色や、言葉は関係なく話しかける自由があるようです。
0時40分
ほとんどの終電が無くなった後、
不思議とラーメン屋さんに人が集まり始めます。
ほんの10分前までお祭り騒ぎだった街も
急に人が減りました。
渋谷駅、ハチ公前
歌う人はまだ歌っています。
でもさっきまでの活気はありません。
終電後の渋谷では、交差点を出発して、
人の集まる舞台はどんどんとセンター街の奥の方へ。
ゴミ収集車と一緒に奥へと進んで行くのです。
1時頃、
お巡りさんがお巡りをはじめます。
疲れてシャッターを背に眠ってしまう人が出てきます。
手を繋いで奥へ奥へと歩む人達が増えてきます。
人がいなくなった大きな交差点、
灯りが灯って、工事がはじまります。
明るくなった交差点、
見えなかった落書きが見えてきます。
有名なショッピングモールでは
看板の付け替え作業が行われます。
群れを為していた人々も、
2人ずつ横断歩道を渡ります。
横断歩道の先は、カラオケ。
でももっと奥の方へ歩いていく人たちもいます。
1時19分
ケバブ屋さんはまだ開いてます。
いよいよセンター街からも人達が消えていきました。
みんな何処へ行ったのでしょう。
僕もお腹が空いてきたのでラーメンを食べます。
みんながみんな、顔を赤くしている訳じゃありません。
でも涙を流して真っ赤な人もいます。
集団を見つけました。
渋谷の有名な服屋さん。
どうやら有名なお喋りスポットのようです。
ホテル街とセンター街の境目にあるのがこの服屋さん。
そんな若者達をよそ目に
MEGAドンキホーテでは何人も何人もが仕入れ作業
ホテル街の入り口あたり
色んなものが落ちています。
センター街の若者達は皆でこの街に移動していました。
大人達は疲れて眠っています。
この街では普段の服と違うと声をかけられるみたいです。
彼女達は帰るところのよう。
お巡りさんにも声をかけられます。
帰ったはずの彼女達、また奥へ歩いて行きました。
雨が止んで
3時44分
ねずみが走ります。
4時16分
歌う人が歌をやめました。
家のない人達が動き始めました。
4時46分
大きな交差点に色んな人達が集まってきます。
彼女達も、ようやく帰るみたい。
5時1分
電車は動き始めたけれど、電車に乗る様子もなく佇む人達がお喋りし始めます。
街にはお腹を空かせたカラスがやってきます。
6時1分
サラリーマンが足早に渋谷にやって来ます。
カラスがそれを見届けます。
7月8日
またなんでもない1日が動き出しました。
Fin.